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2017年1月29日 更新

太陽光発電のセカンダリーマーケット「O&M」ってなに?

太陽光発電事業の中のセカンダリーマーケット(新しい市場)として注目されるO&M。トラブルを未然に防ぐことから、トラブル後の復旧対応、さらに維持保全することも含まれます。太陽光発電の“運転管理と保守点検”の内容を改めて紹介します。

O&M japan編集部
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太陽光発電のセカンダリーマーケット「O&M」ってなに?

そもそもO&Mとは何か?

O&MとはOperation & Maintenanceの略ですが、直訳すると「運転管理と保守点検」ということになります。今このO&M事業が太陽光発電事業の中のセカンダリーマーケット(新しい市場)として注目されています。

O&Mがなぜ注目されるようになったかというと、近年、太陽光発電の機器(太陽光モジュール)に様々な不具合や事故などのトラブルが多発するようになったからです。そこで、「このままこうしたトラブルの増加を放置しておけない」「太陽光モジュールや設備をきちんと運用し、継続的にメンテナンスしていかないといけない」という機運が高まり、にわかにO&Mという事業が注目を集めることになったのです。 
様々な不具合や事故が発生

様々な不具合や事故が発生

しかし意外なことに、太陽光発電業界内でもO&Mの明確な定義や具体的な業務内容を的確に説明できる人はそれほど多くありません。
O&Mにはまだ「何を、どのように、どのようなルールで」行えばいいのか、というはっきりとした基準や定義、ガイドラインの明確化が弱いからです。また、「誰が」、つまり“どのような資格やスキルを持った人が”O&M業務をすべきなのか、ということも曖昧です。

O&Mの定義:O&Mの基本「4つのカテゴリー」

ここで、O&Mの定義について改めて考えてみましょう。
O&Mサービスは、以下の4つのカテゴリーに分かれます。

1 予防(トラブルを未然に防ぐ)
2 認識(現状を把握する)
3 復旧(トラブルが起きた後、現状に戻す)
4 維持(よい状態を保つ)
 (33)

もう少し専門的な用語を使うと、1の予防は「予防保全」、3の復旧は「事後保全」ということになります。2の「認識」と4の「維持」は「予防&事後保全」ということになります。

以上がO&Mの基本となる「4つのカテゴリー」です。

「これからは太陽光モジュールのきちんとした運用とメンテナンス=O&Mが大切です」と言っても、O&M業務が具体的に何を指すのかが明確になっていないと、サービスを提供する側と受ける側の間に混乱が生じてしまいます。

また、何を、どのように、どのようなルールで行うべきかという「O&M業務のガイドライン作りをしましょう」と言っても、O&Mにおける個々の業務が、この4つのカテゴリーのどこに入るのか? 何のためにその業務を行うのか? を理解していないと、いったい何が正しくて何が間違っているのか、という判断がつかなくなってしまいます。
したがって、今後O&M事業を普及・発展させていくためには、この4つのカテゴリーをきちんと理解しておくことが非常に重要なのです。

O&Mの業務:具体的にどんな業務を行うのか?

もう少し具体的に、O&Mにおいて実際にどんな業務が発生してくるのか、その主なものをご紹介しておきましょう。

1 点検

トラブルを未然に防ぐ(予防)ための主な業務は、やはり「点検」です。太陽光モジュールの点検を外部と内部の両面から行い、システムの稼動状態を確認する作業です。

点検は、目視調査で行う「巡回点検」、特定のガイドラインに添って太陽光モジュール内部を検査する「標準点検」、特殊な計測機器などで細かく点検する「精密点検」などに分かれます。

精密点検にははたとえばIR 検査というものがあります。太陽光モジュールを始めとする様々な電気負荷のかかる部位を検査し、温度負荷を確認するのです。
トラブルの予防には点検が大事

トラブルの予防には点検が大事

2 監視

発電量や消費電力などを専用の機器を使って「遠隔監視」し、緊急時にはメールなどで知らせるとともに、適切な対応を行います。サイネージ画面(専用の大型モニター)で発電状況を分かりやすく表示するシステムを導入している会社もあります。

3 その他メンテナンス

太陽光モジュール表面の洗浄による「防汚対策」や、周囲の雑草による発電損失を防ぐための「防草対策」、鳥の糞害などを防ぐ「鳥害対策」、機器の錆を防ぐ「防錆対策」など、会社によって様々なメンテナンスサービスを提供しています。

さて、O&Mの基本を理解できたでしょうか?
O&Mの新しいサービスとして、点検や監視サービス以外にも、故障・事故・盗難・自然災害といった問題を解決する「補償サービス」も出てきています。そのあたりについては別の機会に詳しくお話しします。
雑草も発電損失の原因になる

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